2013年11月29日

矯正歯科医師の上野です。

このブログで矯正歯科のこぼれ話を紹介していきます。

今回は「歯並びと人種」です。

20世紀末にアメリカで歯並びに関する大規模な調査が行われました。
それによると、前歯だけに限定しても綺麗な歯並びをしている大人は34％に満たないという結果が出ています。

その調査では人種と歯並びの特徴も調べられていますが、それぞれの人種での特徴があるようです。例えば、白色人種では出っ歯などの問題、黄色人種では逆に受け口などの問題が多いことが知られています。
アメリカでは全体で1％の人にしか見られない受け口も、日本では3～5％見られるのが特徴です。
これは骨格的特徴が遺伝しやすいことが原因で、欧州の王族、例えばハプスブルク家は代々受け口の家系であったことが有名です。

一方でアメリカの統計によると、黒色人種では例えば上の前歯の真ん中に隙間が20％弱の人で見られるのが特徴的です。
この特徴が彼らのステレオタイプに使われることがあり、アメリカ社会で問題になることがしばしばあります。

こぼれ話①は以上です。
次回はこぼれ話②「歯並びに関するアメリカ人の印象」について紹介いたします。